トピナンブールとは

フランス料理でよく使われる食材のトピナンブール(日本名:菊芋)は、夏場に大地と太陽の恵みをたっぷり蓄え、可愛い黄色の花を咲かせ2〜3mにも成長する生命力に溢れた、キク科ヒマワリ属に属する多年草の根菜です。

なんといってもその特徴は、通常の芋とは違いでんぷん質をほとんど含んでいません。また、水溶性の食物繊維である「イヌリン」を豊富に含んでおり、腸内で善玉菌の餌になるため腸内環境に良く、デトックスに嬉しい食材。「イヌリン」は、天然のインスリンとも言われ、血糖値の上昇を抑える効果も期待できます。

さらに、カリウムや鉄分、ビタミンB群などもバランスよく含まれており、健康維持や美容に役立つ自然の恵みです。

春から夏にかけては、太陽を追いかけるように伸びる茎と、黄色い花を咲かせる姿が印象的。

秋になると、土の中でぷっくりとふくらんだ根が収穫の時を迎えます。過酷な環境でも力強く育ち、豊かな栄養を蓄えるその姿は、「大地の贈りもの」と呼ぶにふさわしいもの。生命力にあふれる菊芋は、私たちに自然の恵みの尊さを教えてくれる植物です

 

独特の甘みとナッツのような風味から、ヨーロッパでは古くから「エルサレムアーティチョーク(Topinambour)」として親しまれ、フランス料理にも多く用いられてきました。ポタージュスープやピュレ、グラタン、ソテーなどに仕立てると、ほっくりとした食感と優しい甘みが引き立ち、上品な味わいを楽しめる食材です。機能性成分と美味しさを兼ね備えた菊芋は、心身を健やかに整える自然派のスーパーフードとして注目を集めています。